通常、日本国内の寄附金控除の対象となる組織(国、地方公共団体、NPO団体等)に寄附を行った場合、寄附金控除を受けることができます。
日本で流行の寄附金控除として、「ふるさと納税」がありますが、国外に居住する方(非居住者の方)がふるさと納税を行っても、“旨味”が少ないので、ふるさと納税をしている方は、ほとんどいないのが現状です。
「ふるさと納税」:地方公共団体(都道府県や市町村)に寄付を行うことができる制度で返礼品等をもらえます。
ふるさと納税の“旨味”は、翌年の住民税が減少することと、ふるさと納税を行った対象の地方公共団体からの返礼品(贈答品…寄附金額の30%以内)がもらえることの2つです。
しかし、国外に居住する方は、住民税が課税されないので、住民税が減少するというメリットはありませんし、返礼品の送り先も海外まで送ってくれる地方公共団体は、ほぼ無いのではないかと考えます。
以上の状況から、国外に居住される方が日本国内に寄附される場面は、寄附金控除の対象となるNPO団体への寄附や、日本で生活していた時代に通っていた公立学校等への寄附などに限定されるのではないかと考えます。
<結論>
国外に居住する方(非居住者の方)
ふるさと納税 → 住民税の控除の対象になりません。
NPO団体、公立学校等 → 国税の寄附金控除(税額控除)の対象となります。
※ただし、寄附先によっては対象とならない場合がありますのでお気を付けください。